「北極地理物理学とは」
こんにちは、Takeruです。
私は世界最北の大学、スバールバル大学へ留学しています。
今回のブログでは、スバールバル大学でどのような講義を受けることができるのか、私がいたコースは具体的にどのような内容なのかについてお話ししようと思います!
スバールバル大学には以下のコースがあります。
・北極地理学
・北極生物学
・北極地理物理学
・北極工学
・北極自然ガイド
・街に住んでいる人も参加できる歴史の講義やセーフティコース
地理学、生物学、物理学、工学に関しては、学士、修士、博士それぞれコースがあり、募集要件が異なりますが、私がいた地理物理学の学士コースは数学、物理学に関する単位合わせて60ECTS(日本で換算すると約30~40単位)が必要です。
自然ガイドのコースは、「アウトドアの会社でガイドとしての経験がある」など少し特殊な要件が必要になります。
では、北極地理物理学のコースで具体的にどのようなコースを取っていたのか。
私は二つのコースを取っていました。
・The Middle Polar Atmosphere(大気圏中層部)
・Upper Atmospheric and Space Physics(大気圏上層部と宇宙物理学)
簡単に説明すると、北極圏の大気についての講義です。特に「オーロラ」といった極地ならではの現象について学習していました。
この二つのコースは単位数がそれぞれ15ECTS(日本だと7.5~10単位に相当)です。ヨーロッパの大学の1年間の学習量はおおむね60ETCSと定められているため、この二つのコースのみで半年分の学習量に相当する量があります。
そして、特徴的だったことは1週間、2週間に一回講師が変わることです。大気圏といってもそれを理解するには、大気中の化学反応や、太陽の運動、地球の磁場や、大気を測定する機器(レーダーなど)といった様々な分野が関わってきます。ノルウェーのオスロ大学やベルゲン大学の教授やノルウェーの国土地理院のような機関(Kartverket)から講師の方が来たりと、様々な講義を聞くことができました。
この講義にはもちろん筆記試験がありますが、講義の目標として、大気と地球、太陽についてのブレインマップを作ることが求められました。
このブレインマップとは、関連する言葉を線で繋げていくものなのですが、講義内容を理解、自分の頭を整理するのにとても役に立ちました。
もう一つの特徴はフィールドワークが多いことです。
フィールドワークの詳しい内容は後々のブログで書きますが、ニーオルスン(Ny-Ålesund)というロングイヤービーン(Longyearbyen)からさらに100km離れた街にいったり、ロングイヤービーン(Longyearbyen)の近くにあるKHOという観測所で、ミニサテライトの作成、実験を行いました。
この学期のテーマは「オーロラ」なので、いつ見れるかなとワクワクしていましたが、残念ながら講義が始まったのは8月で白夜です。夜になることはありません。観測できるのはもう少し後になりそうです。。
次回は、「白夜とスバールバルに住む動物、植物」です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
Takeru